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【書籍メモ】『新しいヒューマンコンピュータインタラクションの教科書』(講談社)

『新しいヒューマンコンピュータインタラクションの教科書』(講談社)を読みました。 人間やコンピュータが交わる「ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)」という研究領域に関する書籍です。

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現在注目の話題となっている「ChatGPT」ですが、個人的に最も印象的なのは「対話形式にすることで、プロンプトの枠組みを広く一般向けに拡張した」ことです。 ChatGPT の公開以前も API を通じて GPT シリーズの凄さを体験することは可能でしたが、対話形式の入力を可能とすることで一挙に一般社会での認知が拡大したように感じました。

こうした体験もあり HCI の全体像を把握する目的で本書を買いました。 本書は A5 で 192 ページと非常にコンパクトな内容で、人間とコンピュータのやり取りの特性、設計や評価のポイント、近年の技術について解説しています。

ページ数も多くなく図解も豊富だったので、かなりサクサク読み進められました。 感覚的には何となく理解している話題が多かったですが、それらに学術的な命名や分類があるという気づきが多い書籍でした。 たとえば第6章は丸ごと「ヒューマンエラー」の話題で、分類や段階別モデルを紹介しています。

HCI 系の学会でも研究発表をしたいと思っているので、その際に改めて読み直す書籍だなと思いました。