「Sports Analyst Meetup #6」開催報告&発表まとめ
「Sports Analyst Meetup #6」を開催しました。
新型コロナウイルス感染症の影響を勘案し、直前に懇親会の中止を決定しての開催となりました。参加者の方々にご了承いただいた上、当日は運営に温かいお声がけをいただきましたこと、心よりお礼申し上げます。
本記事では今回の発表内容を簡単にご紹介します。公開されている発表資料やtwitterのハッシュタグ #spoana の内容は下記にまとめています。
発表資料
togetter
ロングトーク①:オリンピック・パラリンピックに向けて国が行うサポート事業とは?/spoanaLT登壇のすゝめ
- 廣澤 聖士(ひろさわ せいじ)さん
- 独立行政法人日本スポーツ振興センター / 慶應義塾大学大学院理工学研究科 研究生
第1回のイベントでLTをしてくださった廣澤さんによるロングトークでは、ついに今年開催のオリンピック・パラリンピックに向けた取り組みについてご紹介いただきました。合わせて「spoanaLT登壇のすゝめ」として外部発表を通じた成功体験についても語っていただきました。
ロングトーク②:データ分析にPythonは必要ですか?なお野球の場合は
- 中川 伸一(@shinyorke)さん
- 株式会社JX通信社シニア・エンジニア
PyConでの野球分析の発表などで著名な中川さんには、スポーツ分析におけるプログラミングの立ち位置という観点について語っていただきました。ご自身のキャリア論も含めながら、中川さんにしかできないお話だなあと感じました。
LT
【野球】ストライクゾーンから見る「差別」の現状
球審と打者・投手の出身地域が違う場合に判定に影響が出るかを分析。サンプリングバイアスや因果関係など議論が難しい部分も残りますが、面白い課題設定でした。
【野球】プロ野球の打撃における損失回避
野球の打率を経済学的な観点で分析。「打率3割の前後で打者の行動に差が出る」という仮説を実データから丁寧に検証しており、こちらも行動心理学的な観点で面白い発表でした。
【野球】「流れ」の正体を考える
#spoana では珍しい自然言語処理案件📰。スポーツの「流れ」は存在するのかという問いを探るべく『日刊スポーツ』から「流れ」を含む記事を抽出して、どういう文脈で登場しているかを集計。精神衛生上の貢献を果たすのではという解釈を紹介しています。
【フィットネス 】次世代フィットネスアプリケーション
自作した「次世代フィットネスアプリケーション」の紹介。スマホなどで取得する加速度から、徒歩・ランニング・筋トレなどの動作を自動判定して計測。加速度だけでリアルタイム分類できていて凄いデモンストレーションでした。
【バスケットボール 】Bリーグではじめるデータ分析
Bリーグにおいてシーズンを重ねるごとにホーム勝率が高まっている様子を可視化。ファンが増える中で「ホームアドバンテージ」と呼ばれる文化が生じていく様が推察でき、解釈しているだけで🍺が進むデータでした。
【テニス】テニスのフォームの可視化
テニスのフォーム可視化について、姿勢推定のアルゴリズムが実際にどれくらい実用に堪えうるかという観点で検証。twitterでいろんな動画を上げてくださっているので興味ある方はご確認を。
【バドミントン】試合展開から結果を予測してみる
バドミントンの各ラリーごとの点数を説明変数としてランダムフォレストで予測モデルを作成。思いのほか精度が高く、データサイエンティスト的には時系列情報を盛り込んで遊んでみたいと感じました。
【サッカー】サッカーにおけるトレーニング強度測定と設定の検討
心拍数を軸にしたトレーニング強度を測る指標の設計話を実体験を基にお話してくださいました。心拍数の最大値は持久走の間にある程度正確に計測できる一方で、平常値や最小値は真面目に長時間付けてもらえないと正確に取れないなどのお話が興味深かったです。
おわりに
本記事では、今回の発表内容を簡単にご紹介しました。既に3名もの参加者の方にブログを書いていただいています。
会場はNTTコミュニケーションズ株式会社SpoLive事業グループさまにご提供いただきました。とてもオシャレで快適な空間でした。