u++の備忘録

【書籍メモ】『データマイニングエンジニアの教科書』

データマイニングエンジニアの教科書』を読んだので、雑感を書きます。

www.c-r.com


書籍の概要

  • データマイニングエンジニアの教科書』
  • 著者:森下壮一郎・編著、水上ひろき/高野雅典/數見拓朗/和田計也・著
  • 出版社:シーアンドアール研究所 (2019/6/27)

以下は書籍紹介ページから引用。

本書は、プロとしてデータマイニングを行うための教養を身に付けるための1冊です。
データを分析するための知識を技術について、統計・エンジニアリング・ビジネス・倫理の基礎知識を解説しています。 データマイニングを始めようとしている人にオススメの1冊です。

目次は次の通りで、特にCHAPTER 11, 13など普通の技術書ではあまり扱わない話題を広範に掲載しています。

CHAPTER 01 データマイニングを始める前に
CHAPTER 02 統計学の基礎
CHAPTER 03 計算機上のデータ
CHAPTER 04 構造を持つデータ
CHAPTER 05 テーブル
CHAPTER 06 可視化
CHAPTER 07 パターンと距離
CHAPTER 08 多変量解析
CHAPTER 09 時系列解析
CHAPTER 10 計算量の見積もり
CHAPTER 11 エンジニア的財務会計
CHAPTER 12 指標を考える
CHAPTER 13 技術者倫理

所感

どの章も、端的に要点がまとまっています。全般に基礎的な内容を扱っている書籍なので、ある程度知っているトピックの場合は物足りない感は残ると思います。自分の場合は、サクサク読み流しながら、自分の知識の抜け漏れを確認するような使い方をしました。

精読したのは、CHAPTER 11「エンジニア的財務会計」から。昔に簿記3級を学んだ経験があるので、思い出しながらエンジニア向け書籍に会計の話題がある理由を噛み締めていました。

CHAPTER 12「指標を考える」は、個人的に一番好きな内容でした。「会社のビジネスを紐解いて指標に落とし込む」という自分が業務において常々意識している話が明文化されていて、統計や分析の手法だけでなく視野の広い話が掲載されている点で、本書への好感度が更に高まりました。

CHAPTER 13「技術者倫理」は、期せずしてタイムリーな話題でした。当たり前の内容が多かったですが、データを扱う人間として一読して改めて思いを馳せる良い機会となりました。

おわりに

本記事では、『データマイニングエンジニアの教科書』を紹介しました。単なる統計や分析の手法だけでなく、会計・指標・倫理などの話題も広範に扱っています。各トピックは基礎的な内容が掲載されている印象なので、前から目を通して気になった部分を重点的に学ぶような使い方もできそうです。網羅的に知識の確認ができる、良い本でした。