u++の備忘録

【論文メモ】Data2Vis: Automatic Generation of Data Visualizations Using Sequence to Sequence Recurrent Neural Networks

Data2Vis: Automatic Generation of Data Visualizations Using Sequence to Sequence Recurrent Neural Networks

どんなもの?

  • 与えられたデータセットから「データ・ビジュアライゼーション」を自動的に生成するためのニューラル翻訳モデル「Data2Vis」を提案
  • 「データ・ビジュアライゼーション」の生成を、sequence to sequence 変換問題として定式化
  • LSTM(long-term-memory)ユニットを有する多層アテンションベースのリカレントニューラルネットワーク(RNN)を学習させた
    • ビジュアライゼーション仕様のコーパスを使用

先行研究と比べてどこがすごい?

  • 先行研究
    • Bertin[7]は、データ・ビジュアライゼーションを"a language for the eye"として体系化した
    • Mackinlay[43]は、データ・ビジュアライゼーションをグラフィカルな言語の文章と見なし、「表現性」と「有効性」の基準に基づいてモデルを定式化し、「形式言語」から概念を借用した
    • その後の研究では、さまざまな「文法」も導入された
  • 本研究
    • 本研究では、これらの知見を拡張して、「データ・ビジュアライゼーション」の生成を、sequence to sequence 変換問題として定式化した

技術や手法のキモはどこ?

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どうやって有効だと検証した?

  • (生成モデルの定量的検証は一般に難しい)
  • "R dataset repository"を利用した定性的検証
    • Json形式
    • 統計ソフトウェア環境Rとアドオン・パッケージの一部と共に最初に配布された1147個のデータセット
  • 検証を通じて、モデルが以下を学習することが示された
    • モデルが有効なビジュアライゼーション仕様
    • 適切な変換(カウント、ビン、平均)
    • 一般的なデータ選択パターンの使い方

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議論はある?

  • 学習データを増やしたい
  • 現状は一つのインプットに対して一つのアウトプットしか生成しないが、あり得る複数のアウトプットを生成するモデルに拡張したい
  • "ggplot2"など他のビジュアライゼーション仕様に対応するモデルも検討したい
  • インプットにデータセットだけでなく自然言語も加えられるようにしたいし、自動キャプション生成の可能性も検討したい

次に読むべき論文は?

  • [7] Jacques Bertin. 1983. Semiology of Graphics. University of Wisconsin Press.
  • [43] Jock Mackinlay. 1986. Automating the design of graphical presentations of relational information. ACM Trans. Graphics 5, 2 (1986), 110–141.

[追記: 20180607]

筆者が実装を公開
github.com