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【論文メモ】経済テキストデータを用いた極性概念辞書構築とその応用

論文名

伊藤友貴,坪内孝太,山下達雄,和泉潔: 経済テキストデータを用いた極性概念辞書構築とその応用, SIG-FIN-018, 2017.

どんなもの?

本研究では,極性概念辞書の構築手法を提案すると共にその有用性を検証した.まず,ヤフーファイナンス掲示板のテキスト情報,専門家によって与えられた約100単語の極性値,及び構造化されたニューラルネットワークモデルを用いて意味的にクラス分けされた極性概念辞書を作成した.その後,極性概念辞書を用いて経済動向の分析を試みた.

先行研究と比べてどこがすごい?

現状,単語単位での極性辞書自動構築に関する既存研究はあるものの,似たような意味の単語がひとまとまりになった形での極性辞書,極性概念辞書の構築に関する研究はほとんどされていない.

技術や手法のキモはどこ?

構造化されたニューラルネットワークモデルを用いた極性概念辞書の構築手法

どうやって有効だと検証した?

人工データを用いた単語へのポジネガ付与に関する実験
→ 極性伝播条件の妥当性を検証
→ 提案手法の性質を理論的に解析

実データを用いた極性伝搬の検証
→ 提案手法が市場動向分析において他の既存手法に比べ有用であることを実験的に示した

議論はある?

  • フレーズ単位での極性情報抽出手法の考案
  • 極性辞書の情報が少ない場合や少数のラベルつきデータしか手に入れられない状況でも安定的で高い予測精度を出すための改良法の開発
  • マルチタイプ極性概念辞書を用いた複種類のテキストデータの分析方法の開発

次に読むべき論文は?

なし